[XX-03-2015]マカオ・香港 #2

※ 26-08-2018,02-09-2018,14-10-2018,17・18-10-2018,24・26-10-2018,01-11-2018更新。

澳門2日目

朝早く目が覚めたので,散歩を兼ねて朝食をとりに行くことにした。人通りのない福隆新街を抜け,昼間と打って変わってがらんとしたセナド広場に出る。聖ドミニコ教会もじっくり見られて堪能した。

早朝の福隆新街
早朝なので人通りがない福隆新街。
セナド広場
昼間は観光客であふれる議事亭前地(セナド広場)をパノラマ撮影。
聖母玫瑰堂
聖母玫瑰堂(聖ドミニコ教会)。昼間は通行人が多いので,ガイドブックに掲載されてるような写真を撮るなら早朝しかない。

その足で世界遺産の大三巴牌坊(聖ポール天主堂跡)に向かう。途中の大三巴街は昼間は多くの観光客で混雑するが,早朝ということもあり人通りは少ない。軒を連ねる土産物屋も店が開いておらず,さくさくと歩いていると眼前に突然広場,大階段と天主堂のファザードが飛び込んでくる。

大三巴牌坊(聖ポール天主堂跡)
人の姿がまばらな大三巴牌坊(聖ポール天主堂跡)と大階段。早朝ならではの光景。

天主堂の建物自体は焼失しており,裏から鉄骨で石造りの壁面を支えている。澳門のシンボルともいえるそのファザードにはさまざまな彫刻が施されていて,往時はさぞかし荘厳な建築物だったに違いない。

その足で横手にある坂道から天主堂を見下ろしながら大炮台(モンテの砦)に登る。眼下に市街地を一望できるのだがあいにく曇りでガスがかかっていて,残念ながら見晴らしはよくない。砦を下り,ポルトガル風の建物が残るラザロ地区の瘋堂新街周辺を散策。望德聖母堂(聖ラザロ教会)を覗き,ポルトガル総領事館前の伯多祿(ペドロ)局長街,板樟堂街を経由して大堂(カテドラル)の前を通って郵政總局の裏からセナド広場に帰ってくる。

望德聖母堂(聖ラザロ教会)の入口
瘋堂斜巷沿いにある望德聖母堂(聖ラザロ教会)。かつて癩病院の付属教会だったそうで,付近の通り名や地区名に「瘋堂」とつくのはその名残なのか。
ラザロ地区の建物その1。
ラザロ地区にはヨーロッパ風の建物がそこかしこにある。
まるで南欧に迷い込んだようなラザロ地区の街並み。

広場の北西にある三街會館(關帝廟)に立ち寄った後,郵政總局の反対側に新馬路を渡り,周大福の角から龍嵩正街に入り昨夜定休日だった食堂「中天咖啡美食」で朝食を取る。食後は龍嵩正街の途中を左折して急な坂を上り,伯多祿五世劇院(ドン・ペドロ5世劇場,オペラハウス),聖奧斯定堂(聖オーガスティン教会),聖若瑟修院(聖ヨセフ修道院)とポルトガル風の建物をじっくりと眺めながら散策。朝は人通りが少なく,短時間であちこち回れるので快適だ。

関帝廟の正面
この一角だけ急に中華風になる関帝廟。
伯多祿五世劇院と聖若瑟修院
左が伯多祿五世劇院,木の後ろに見えるのが聖若瑟修院の門と外壁。撮影した公園から修道院の入口までカルサーダスが広がる。これだけみればここはポルトガル。

新馬路から昔ながらの商店が軒を並べる十月初五日街に入り,ぶらぶらと商店を冷やかす。しばらく歩いて聖安多尼教堂(聖アントニオ教会)に到着。舊城牆遺址とその隣の哪吒廟(ナーチャ廟)に到着。実はここはさっき訪れた聖ポール天主堂跡のすぐそばにあるので,その足で天主堂跡の北側にあるさきほど閉まっていた天主教藝術博物館をさくっと見学する。

十月初五日街で見かけたポルトガル風の門
十月初五日街で見かけたポルトガル風の門

セナド広場近くにある古民家を見学したりしながらまた新馬路に戻り,南灣大馬路との交差点を右折して新八佰伴商場(ニューヤオハンデパート)に立ち寄る。経営破綻した静岡発祥のヤオハンとは資本関係はないらしい。

宿に戻って荷物をピックアップした後,また新馬路‐セナド広場‐板樟堂街‐伯多祿局長街と歩き,ローカル市場の雀仔園街市を覗いて,華士古達嘉馬(バスコ・ダ・ガマ)花園で休憩。近隣の雑貨店に立ち寄ろうとしたが残念ながら定休日。

雀仔園街市
ローカル市場,雀仔園街市の入口。
華士古達嘉馬花園
バスコ・ダ・ガマとおぼしき人物の胸像がある華士古達嘉馬花園。うまく全景が写っていないが,植木がきれいに剪定されている西洋風の庭園。マカオの街にはあちこちにポルトガルの偉人の物とおぼしき銅像がある。後ろはホテル。

ラザロ地区に戻り,瘋堂斜巷にあるギャラリー仁慈堂婆仔屋(Albergue da Santa Casa da Misericórdia)に入り,ポルトガル雑貨を扱う売店メルカリア・ポルトゲーザで土産物にポルトガルの石鹸を買う。

そのまま新勝街に出て,ロータリーのそばにある喫茶店・檀香山で昼食。その後,澳門博物館に移動し土産物店を冷やかす。ふたたび大炮台から大三巴街,賣草地街を歩き,新馬路から路線バスに乗って新口岸の外港客運碼頭(フェリーターミナル)に向かう。

香港へ移動

窓口でジェットフェリーのチケットを買い,前日同様に1時間弱の船旅で香港・尖沙咀(チムサーチョイ)の中港城碼頭に到着。ターミナルの周囲はショッピングモールとホテルの複合施設「中港城」になっている。ぶらぶら歩いて彌敦道(ネイザンロード)沿いにあるバックパッカーが集う美麗都大厦(ミラドールマンション)に向かう。ここはかの有名な重慶大厦同様の複雑な構造をした怪しげな雑居ビルで,予約してあった安宿の入口もマンションみたい。インターフォンを鳴らして従業員を呼び出し,チェックイン。入室用のICカードを渡され,宿泊は別のフロアに行けと指示される。

荷物を置いて,またふらふらと街歩き。彌敦道を北上し港鐵(MTR)の佐敦站(ジョーダン駅)付近まで一駅歩く。澳門とは違って若干こざっぱりした感じがする。脇道に逸れてみるが,昔のジャッキーチェンやマイケル・ホイ,ブルース・リーの香港映画に映る香港のような怪しげな雰囲気は薄れている印象。

夕食をとろうと店を物色していると,いかにも香港テイストな寧波街にある大衆食堂「堂泰海鮮菜館」がそこそこ繁盛しているので入ってみる。澳門からずっと蒸し暑いのでビールを呑み,鳩のローストやら炒め物などを食べる。隣のテーブルの夫婦が山盛りになった巻き貝を食べていたのが気になった。

堂泰海鮮菜館
交差点の角にある堂泰海鮮菜館。
堂泰海鮮菜館の店内
店内の様子。隣のテーブルでは夫婦が巻き貝を食べている。

佐敦站で八達通(オクトパス)のカードを買い,MRTで維多利亞港(ビクトリア・ハーバー)を越えて香港島の中環站(セントラル駅)へ。並行する港島線に乗り換え次の上環站で下車。香港電車(トラム)に乗り,二階席から夜の香港の街並みを眺める。

トラムの二階席から眺める街並み
トラムの二階席から眺めると視界が新鮮。オクトパスで乗車できるので便利。

ふたたび中環站からMRTで尖沙咀站へ。崇光百貨(香港そごう)から梳士巴利道(ソールズベリー・ストリート)を地下道でビクトリア・ハーバーの岸に渡る。霧に煙る対岸の中環のビル街の夜景を見ながら遊歩道を歩いていると,船着き場にジャンクを模した観光船が停泊していた。あとで調べると鴨靈號という観光フェリーらしく,スターフェリー同様に尖沙咀‐中環を結んでいるらしい。次に香港に来るときはここに泊まりたいなあと港から香港半島酒店(ザ・ペニンシュラ香港)を見上げつつ,安宿に戻って寝た。