yen-rakuちゃんの悪戦苦闘疲労困憊 vj 日記

#3


Sat 11, Dec (つづき)

 この日は会場である宮地楽器の近くの神保町・すずらん通りで夕食をとることになっていた。荷物があるので、少々時間は早い目だがもう神保町に行ってしまおう、とということで、有楽町線有楽町駅に行く。スクリーンが本当にお荷物だったので、極力乗り換えは避けたい、と都営地下鉄三田線の日比谷→神保町ルートで行こうと考えた。ところが、有楽町線有楽町駅から三田線日比谷駅まで行くには、有楽町線有楽町駅→千代田線日比谷駅→三田線日比谷駅とほぼ一駅分くらい歩かねばならず、千代田線の駅付近で音を上げてしまい、有楽町線→永田町のりかえ→半蔵門線神保町駅のルートで行くことにした。

 神保町に到着して、某国料理店に入ろうとするが、店内が狭そうなので、スクリーンを近くの裏通りにある雑居ビルの階段の下の資材置き場のようなところに置くことにする。暗く、通りから直接は見えないし、森に木を隠す状態だったので、盗まれたり交通会館のときのようなことの起こる心配はない。身軽になり、安心してレストランに入った。食後、店を出て「交通会館のときは焦ったけど、今回はだいじょーぶ。10万賭けてもいい」とかほざきながら雑居ビルの下に行くと、スクリーンが、ない。

 「◆$£☆●◎※▼▲♯□!!!!!」。あんな重いモノ、誰が持ち去っていったのかはわからないが、ともかく知人とともに捜索。冷や汗が背中を伝う。雑居ビルには飲食店がテナントで入っているが、あいにく閉まっている。2Fのドアを叩くが誰も出ない。3Fから屋上に通じる梯子をよじ登り、探してみるがない。黒いコートを着た長身の男がビルの梯子に掴まって「ない!」と咆哮している姿は異様なモノに違いない (苦笑)。ともかく下に降りてうろうろ探すが見つからない。ところが、知人があれじゃないの?と引っ張って指さしたのが、5mほど離れた無人駐車場に寝かせてある1本の筒。ありましたよ、いやあ。今までの狼狽した表情 (知人曰く「交通会館の時は余裕があったが、この時は極度に焦っていた」らしい) から、一転して破顔一笑。ともかくキミは恩人だ、さあスクリーンを持って飲もう、今夜はオレのおごりだぜ、と異常にテンション高く、重いスクリーンもかろやかに夜の街へ。

 さて、泊めてもらう知人宅 (この日の知人とは別人) に帰る段になって、スクリーンの処理が問題になった。おそらく明日は重く大きなプロジェクタを持ってスタジオ入りしなければならないだろうから、さすがにスクリーンは持ち運べない。ということで、知人の発案で近くにある知人の元・勤務先にスクリーンを夜間留置することになった。「知り合いが残っていればいいんだけどなあ…」とおそるおそる入っていくと、入口近くの会議コーナーで男性が数人いる。知人に手招きされ、中に入り、ある人のデスクの後ろに立てかけておく。翌日閉まっていたりして取れない心配はないのか、と訊くと、日曜でもかならず誰か知った人がいるから大丈夫、ということなので、とりあえず任せる。


Sun 12, Dec


 翌日、宅急便タイムサービスで送ったプロジェクタが知人宅にきちんと到着し、いざ出陣。やはり嵩が張るので、タクシーを利用する。宮地楽器の前に止まって荷物を下ろしたものの、さてどうやって搬入しようかと、思案しかけたところ、きくらちゃんと K+HOSHINO さんが車で到着した (「きくらちゃんの冬生三日坊主日記」参照)。ということで、ひとまずプロジェクタを車に積み込む。

 で、昨夜某社のオフィスに無断で留置しておいたスクリーンを回収すべく、知人と待ち合わせしていたので、ダッシュで待ち合わせ場所に向かう。落ち合ってオフィスに入ろうとするが、こんな日に限ってオフィスが閉まっているではないか。上のフロアに誰かいるだろうから、と見に行ってくれている間、再び流れる冷や汗。戻ってきて、誰もいないというので、もはや強行突入しかない。そのオフィスはナンバー式の電子錠なので、番号をかつての同僚に電話し、尋ねる知人。番号を入手し、数字を入力するが反応しない。知人は電子錠の操作方法を忘れてしまったらしいので、代わって『新・スパイ大作戦』のグラントばりに (判る人いるかな〜) 装置を観察して、手順を推察し、数字を入力するとうまく解錠できた。中に入り (これって不法侵入だよな)、見事スクリーンを奪回。予定のある知人と別れ、ふたたび宮地楽器に向かう。宮地楽器にスクリーンを置き、K+HOSHINO さんと連絡を取ってファミリーレストランでお昼ご飯をとる。

 昼食後、宮地楽器に戻り、スタジオ入りする。ゲストのゆかぽん、おつ両氏とはこの日が初顔合わせ。あいさつもそこそこにセッティングをして PowerBook からビデオ素材を流してみる。スクリーンには画像が投影されているが、PowerBook の液晶モニタには画像が写っていないではないか。 vj ソフトのマニュアルによると、ツインモニタにできるらしいのだが、ミラーリングすらできていない。これでは vj なんかできっこない。原因は PowerBook2400c の VRAM が少ないからなのだが、この時点でそんなこといっても始まらない。一難去ってまた一難とはまさにこのこと。解像度を変えてみたり、色数を落としたりしてみるが同じことである。試しに、と cj が歌詞のカンニング用に持ってきていた PowerBookG3 でテストしてみると、ツインモニタは出来なかったが、ミラーリングはなんとか OK。ミラーリングだと vj アプリの操作パネルとかが写り込んでしまうが、そんなこたぁ文句は言えない。写ってくれればいいのだ。cj も同じ vj ソフトを持っているので、G3 を vj 用に、2400c をカンニング用にすることで一件落着。

(この項つづく)


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