緊急事態宣言下に福岡に行くとビジネスクラスに搭乗できた話

緊急事態宣言が発出されている中,はずせない所用で福岡に行ったところ,行く先々でその影響を肌で感じた。エアラインは減便著しく,利用客数の多い福岡便という幹線にもかかわらず機材もローカル線で使われるような中型機が就航。人気(ひとけ)の少ない空港では営業を休止した売店や食堂が目立つ。おかげで,帰路には弁当を買い損ねる羽目になった。

福岡到着後も,博多周辺の飲み屋は閉まっているし,たとえ営業していたとしても酒類の提供はない状況。おそらく中洲に行っても同じことだろうからホテルの部屋に買い込んだ酒とつまみとで一杯やるしかなく,楽しみに欠ける滞在だった。

重要な要件が予定より早めに終わったので,空港のカウンターで予定していた便より1つ前の便に変更してもらった。いつものとおり座席はクラスJを指定したので最終案内に従って搭乗すると,国際線仕様機材のB777-200ER(W63/64)がアサインされていたおかげで,ビジネスクラスのJAL SKY SUITE IIIがクラスJ扱いになっていた。たぶん,利用頻度が激減した国際線機材の有効活用なんだろうが,フルフラットシートでゆったり持ち込みの缶ビールが呑めてありがたい。おかげで疲れも軽減。もっとも,当然ながらクラスJの機内サービスなので,食事やらワインが出てくるわけではない。

JAL sky suite III
JAL sky suite IIIのシート。ここには写っていないが,ハーフパンツ姿の隣席の男性乗客の生足が見えたのはちょっと困った。

過去に香港便で乗ったビジネスクラスのJAL SKY SUITEは座席が通路に並行に配置されてて,隣席との間が電動パーティションで完全に仕切られていて個室に近い感覚だった。一方,JAL SKY SUITE IIIは座席が八の字に配置され,隣席とは視線が重ならないようにはしてあるものの,小さい可動式ディバイダーで簡易的に仕切られるだけで隣人の姿が目に入ってくる。当然,隣席からはこちらが同じように見えるはず。海外の長距離路線ならJAL SKY SUITEのほうがうれしいかもしれない。

JAL sky suite
香港訪問時に搭乗したJAL sky suite。モニタの大きさは23インチで,JAL sky suite IIIの17インチより大きいが,手持ちのデジタルデバイスをWifi経由で利用することが一般的になった現在だと,モニタの大きさはあまり意味がないのかもしれない。

ところで,福岡で麺類と言えばラーメンではなくうどん。いつもなら新天町にあるうどん屋に立ち寄るのだが,今回は博多のほうが近いのでバスターミナルにある牧のうどんにはじめて足を運ぶ。噂通りうどんが出汁を吸ってふにゃふにゃやわやわになって出汁の分量が減るので,小さな薬罐に入った出汁を追い足す。ここも新天町のうどん屋もそうだけど出汁がおいしい。基本は蕎麦派ではあるものの,たまにはこういううどんもいい。