たばこ

ジタンとゴロワーズ 画像の貼付けテスト。手元にあった煙草を撮ってみた。
 このジターヌ(ジタン)とゴロワーズは,いずれもオリエント葉を一度発酵させたフランスの黒煙草で,日本で一般的なヴァージニア葉の紙巻煙草(黄煙草)と比べると葉巻に近い香り,味わいがする。ゴロワーズはブリュンヌ(旧カポラル)なのでフィルターのない両切り。
 両ブランドとも,黄煙草の味を好む人向けにヴァージニア葉メインのブロンドもラインアップされているものの,実のところフランスで一番よく喫まれているのはマールボロらしい。

宮崎駿

 『風立ちぬ』公開でいろいろ盛り上っていているなかで,「子供が退屈した。ジブリらしくない」「ストーリーがない」などというレビューがわりとよく見かけられるけど,なにをいまさらと思う。

 宮崎駿の描きたいことは,昔から「1に飛行機(やらメカニック)と空,2に皺々の婆さん(マザコン)[★],3が美少女(ロリコン)」で,その他はわりとどうでもいいと思っているふしが強い。本人が「(子供マーケットを無視して)道楽で作った(いまは反省している)」と言っている『紅の豚』は最高傑作だと思うが,特に話に起承転結があるわけでなし,皺々婆さん大活躍の『千と千尋…』も後半部分はぐだぐだになってしまうし,トトロにいたっては話の盛りあがりすらないがいずれも圧倒的な絵の力で見せてしまう。

 もちろん,商業上の要請でファミリー向けに制作せざるを得ないのは百も承知だが,愛車がシトロエンの2CVでチェリーが好きだったたばこ呑みの宮崎駿は,ワンボックスカーや軽自動車に乗り,たばこを吸う旦那がベランダに追いやられているファミリー層と元来食い合せが悪いんだろう。

★ 宮崎作品では,爺さんや壮年の男性,妙齢の女性があっさりした描写であることが多いのに比べて,とにかく皺くちゃの婆さんがよく登場する。『千と千尋…』にはじまって,『ハウル…』の荒地の魔女やら,『天空の城ラピュタ』の空中海賊のボス,『紅の豚』でピッコロ社に手伝いに来る婆さんたち――。どの婆さんもいきいきとして,描き手の思い入れがよく伝わってくる。

マナー

 明らかにマナー違反なんだが,レストランなどでの食事を写真で撮って,ブログやSNSにアップロードする人は多い。家族や気の置けない友達と居酒屋で呑んでるときぐらいならいいかもしれないけど,それなりの雰囲気のあるお店でフラッシュ+シャッター音のコンボでやられると,たとえ隣のテーブルであってもたまらない。

 以前,ちょこっと仕事上でつながりのあった人とはじめて2人で情報交換を兼ねたビジネスランチをとったときに,断りもなしにこれをやられた。ITツールにどっぷりな人だったので,その人にとっては日常の延長なんだろうが,こちらにとっては不快なものだ。結局,その人とはそれ以降距離を置くことにした。

ラムとシガリロ

 Damoiseau(ダモワゾー)のブランをもらった。カリブにあるフランス海外領のプレミアムラムで,なかなかうまい。しばらくラムトニックにして呑んでいたが,ラムにはやっぱりハバナの葉巻だろう,ということで,タバコ呑みではないのについにシガーに手を出すことにした。

 太いプレミアムシガーはカットをしたり,湿度の管理がたいへんそうなので,手軽なハバナ葉のシガリロを購入[★]。ラムを飲みつつ,ゆっくりと燻らせて香りを楽しむと… うまい! 口腔に広がるシガーの香りとラムブランの甘さがあいまって,官能をくすぐる。やみつきになりそうだ。

★ シガーは大きく分けて,湿度管理が必要なプレミアムシガーと特にその必要がないドライシガーとがあり,シガリロは「シガレット(紙巻タバコ)サイズのドライシガー」を指す。ただ,シガリロも乾燥させないほうがよいらしく,湿度を与えてやると味と香りが変わるので,筆者は湿らしたガーゼをジップロックに入れ,そこに数時間シガリロをいれて吸うこともある。

ばるぼら『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』(翔泳社)

 ながらく塩漬にしてきたが,ついに読み始めた。ニフティサーブ「スピリット(こころ)のコーナー」,PaperDogSam(Sam氏),ゲスッ,アリスリデル,下水道入口,コモエスタ坂本氏(嬲リンク),しば氏,あやしいわーるど,あめぞう,チク菱,ダメML,『裏パソコン通信の本』,マミー石田,ゲーム『霞ヶ関』…  とにかく懐かしい。ここまで調べ上げた著者の労力は並大抵のものではない。

ビールうだ話

 知人と「日本のメジャービール会社のビールでどの商品が好きか/嫌いか」という話になったとき,ふたりとも嫌いはアサヒの「スーパードライ」で一致したけど,好きは知人がサントリーの「プレミアムモルツ」で,筆者がキリンの「ハートランド」「クラシックラガー」と分かれた。

 知人が言うには,苦みが強いビールが苦手ということで香りのよい「プレミアムモルツ」が好みらしい。筆者は「プレミアムモルツ」はもちろんうまいビールだとは思うけど,香りが強すぎて飲み飽きるし,料理とあわせにくいような気がする。これはロブション監修が売りのサッポロ「香り華やぐヱビス」にも同じことが言える。

 ところで,ギネスのディストリビューションがサッポロからキリンに移ったという事情があるから「ヱビス・ザ・ブラック」は仕方ないとしても,サッポロはシルクだとかヱビスビールに妙なサブブランド商品を出すのはブランディング上やめたほうがいいと思うんだけどなあ。

 閑話休題。やっぱりビールは苦みがないと。そうそう,“赤星”ことサッポロ「ラガー」やサントリーの「ロイヤル・ビター」もおいしい。前者は味もよく瓶しかないところも最高。こう書いていると,「アンチ・アサヒ」のようにもみえるけど,アサヒといえば「アサヒスタウト」「アサヒ・ザ・マスター」が好み。アサヒのスタウトはキリンのスタウトが一番搾りに化けてしまって以来,唯一の正統なスタウトビールで,その濃厚さがやみつきになる。

[追記]
 キリンの「一番絞りスタウト」はリニューアルで上面発酵に変わったので,伝統的でグローバルスタンダードなスタウトビールになった。

赤い雪景色

 所用で北海道に行ったときの話。札幌‐旭川を特急スーパーカムイで移動中,旭川に近い神居古潭あたりのトンネルがちのエリアを快調にとばしていると,異音とともに列車がトンネルの中に頭を突っ込んで急停車した。冬場は高速走行中に電車が雪の塊をはね飛ばしたりすることが多いので,そのたぐいかと思っていると「ただいま,鹿と衝突したため,安全を確認しております」と車内アナウンスが流れ,車掌がばたばたと運転席に向かっていく。周囲はトンネルが続く辺鄙なところでもあり,半分程度も埋まっていない車内はなんとなく不安な空気につつまれていた。10分ほど経ったころに「車両の安全を確認し,衝突した鹿を線路の外で処理しましたので発車します」とのアナウンスが流れると,「処理って…」というささやき声が聞こえ,動き出した列車のなかに剣呑な空気が漂う。

 トンネルを抜けると車窓は雪景色,のはずが窓には一面べっとり血飛沫が。どうやら鹿をはねたのではなく轢いたようだ。乗客の中には無言で反対側の座席に移る人もいた。

 北海道では蝦夷鹿が増えすぎ,従来は道東が中心だった鹿との衝突事案が道央あたりでも発生するようになり,JR北海道はその対策に苦慮しているらしい。人身事故ではないものの,なんとなく気持ちが重くなった。

[XX-01-2013]旭川その2 #3

 この日も朝食はホテルのビュフェ。前回宿泊時同様,蝦夷鹿のハムやら地産地消のメニューがあり,ちゃんとオムレツもその場で焼いてくれるので,朝から食が進む。朝食後,あたふたと身繕いをし,所用先に出向く。

 一仕事が終わり,タクシーで駅に向かう。旭川空港はアウトバウンド便の時間が悪いうえに競争が乏しく,列車に乗って新千歳空港経由の方が安くて早く戻ることができるという妙な逆転現象が起きているので,いったん札幌に行くことにする。うまい具合に特急スーパーカムイと接続がとれるので,あわてて売店でビールを買い,列車に乗り込む。

 (再掲)旭川を離れ,神居古潭あたりのトンネルがちのエリアを快調にとばしていると,甲高い警笛,異音とともに列車がトンネルの中に頭を突っ込んで急停車した。冬場は高速走行中に電車が雪の塊をはね飛ばしたりすることが多いので,そのたぐいかと思っていると「ただいま,鹿と衝突したため,安全を確認しております」と車内アナウンスが流れ,車掌がばたばたと運転席に向かっていく。
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 周囲はトンネルが続く辺鄙なところでもあり,半分程度も埋まっていない車内はなんとなく不安な空気につつまれていた。10分ほど経ったころに「車両の安全を確認し,衝突した鹿を線路の外で処理しましたので発車します」とのアナウンスが流れると,「処理って…」というささやき声が聞こえ,さらに剣呑な空気が動き出した列車のなかに漂う。

 トンネルを抜けると車窓は雪景色,のはずが窓ガラスには一面べっとり血飛沫が。どうやら鹿をはねたのではなく轢いたようだ。乗客の中には無言で反対側の座席に移る人もいた。(ここまで再掲)

[写真]窓ガラスについた血飛沫。

 結局,15分ほど遅れて札幌に到着。反対側のホームに回って見てみると,ステンレスの車体には大きく赤いペイントが飛び散っていた。
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[写真]札幌駅のホームから撮影。

 新千歳空港に着き,ゆっくり食事をとるには少し時間が足りないので,やや疲れたこともありラウンジに腰を下ろしぼんやりする。休憩後,弁当を買って保安検査場を通過,売店で缶ビールを買おうとすると「紙コップに注ぐ生ビールしかありません」と無情の一言。検査場の内側はどの売店も缶ビールは売っていないらしい。けんかをふっかけているとしか思えず,腹立たしいが,売っていないものはしょうがない。搭乗が始まったので,しおしおと飛行機に乗る。

 帰りの座席はいつものクラスJ。クラスJでは缶ビールを機内販売していたような記憶もあるので,そこに一縷の望みをつないだものの案の定ビールは置いておらず,弁当を食べた後ふてくされて寝た。

[XX-01-2013]旭川その2 #2

 朝食をとった後,ホテルの大浴場で朝風呂を浴びる。チェックアウトして,札幌駅に向かい,旭川行き特急スーパーカムイの指定席をとる。大荒れという話だったが,やはりダイヤの乱れなどはなさそうだ。出発まで時間があるので,土産物店を冷やかしていたら,サッポロクラシックの「’12富良野VINTAGE」がまだ売られていたので買ってみる。発車後さっそく呑んでみるが,ふつうのクラシックとそんなに違いは感じられなかった。

 札幌から江別あたりはまだ市街地っぽい感じも残っているが,そこから先は雪原の中で,岩見沢を越えると大瀧詠一の「さらばシベリア鉄道」がBGMに似合いそうな趣。滝川あたりにくると,吹雪になって車窓から景色が見えないが,特急列車はさほど速度を落とすことなく突っ走る。asahikawa_2.jpg旭川には昼前にほぼ定刻通りの到着。

[写真]旭川駅に止まっていた雪まみれのローカル列車。

 ホテルには夕方にチェックインすると予約時に伝えていたので,電話を入れると,今からでも大丈夫とのことなので,タクシーに乗り込んだ。運転手に昨夜からの天候を聞くと,昨夜それなりに降った雪の峠は越えたとのこと。

 チェックインし,部屋に入ってしばし休憩。途中になっている仕事をしようかと一瞬思うが,せっかく遠方まできているので,旭山動物園に行くことにする。動物園までのバスは1時間に1本なので,空いた時間で3・6街(3条通6丁目)にある名の通ったラーメン店で昼食をとるが,以前食べた蜂屋や青葉のほうがおいしい。

 食後,動物園行きバスが止まる「4の9」(※)まで買物公園を通ってぶらぶら散歩すると,だんだんと風雪が強くなってくる。asahikawa_5.jpg軽いパウダースノーで靴にはスパイクをかぶせていたこともあって,歩くことには支障はないが,寒いし体が雪まみれになってくる。こんな気候だからか,町中を歩いている人は少ない。

※4条通9丁目のことをこう呼ぶらしい。バス路線図などの表記もこのとおり。

[写真]人の背丈より高い雪の山。4の8側から撮影。この交差点は「4条通8丁目4条通9丁目」で,北海道では方向によってひとつの交差点で2つの名称がつくのが特徴。道民に聞くと,「それがあたりまえで疑問に思ったことはない」とのことで,京都の「寺町三条上ル」みたいなものらしい。

 40分ほどバスに乗り,動物園に到着。タイミングよく名物のペンギンの散歩が始まり,asahikawa_3.jpgぺたぺた歩くペンギン群を目の前で見る。かわいい。

[写真]ぺたぺた歩くペンギンの散歩。画像は一部加工。

 散歩が終わった後は,アザラシのもぐもぐタイム(餌やり)を見物。餌ほしさに飼育員の尻を追い回すアザラシがこれまたかわいい。さらに,白熊や丹頂鶴,狼,蝦夷鹿など雪の中にいる北の動物を見て回る。asahikawa_4.jpg15:30には閉園になるので,あまりゆっくりはできなかったけど,生態展示が売りだけあって展示がよく考えられていて,見ていて楽しい。

[写真]飼育員にねだって餌をもらうアザラシ。

 また4の9までバスに乗り,雪で歩き疲れたのでタクシーでホテルに戻る。いったん休憩した後,翌日の所用先に挨拶がてら顔を出し,その足で旭橋まで雪道を散歩する。

[写真]陸軍による戦車の通行を念頭において設計された旭橋。

 ぶらぶらしているうちにあたりは真っ暗になり,どこで夕食をとるか少し迷うが,結局前回旭川にきたときと同じくジンギスカンの大黒屋で食べることにする。asahikawa_6.jpgここは,松尾のようにたれに漬け込んだラムを焼くのではなく,サッポロビール園と同様,生ラムを焼いてたれにつけて食べるスタイル。ラムが新鮮で非常においしいけれど,煙が服につくのが玉に瑕。

[XX-01-2013]旭川その2 #1

所用でまた旭川に行くことになった。

天気が荒れていることもあり,仕事を切り上げ,旅程を一日前倒しして新千歳空港–札幌経由旭川というルートをとることにした。asahikawa_1.jpg今回もJALのファーストクラスにもぐりこむ。専用ラウンジが使えるので,生ビールを飲みながら持ち出した仕事に手をつける。ここは生ビールにキリンのハートランドがあるのでうれしい。

[写真]JALファーストクラスのラウンジ。

JALファーストクラスは機内食が出るのもセールスポイントで,このときは八甲田ホテルと提携したメニューだそうで,帆立と長芋のガトー仕立て,サーモンのリエット,青森県産リンゴ(ふじ)のサラダ仕立て,県産地鶏青森シャモロックのリンゴ包み 黒ニンニクソース,セミハードロール(JALのウェブサイトより)が出た。天候次第で引き返すおそれがあるかも,という話だったが,機内アナウンスによると,ちょっと遅れる程度で問題はなさそうだ。

新千歳空港は北海道メディアが大荒れだと伝えていた割には落ち着いた天気で,「快速エアポート」のuシートに腰を下ろし,札幌に向かう。急遽押さえた時計台近くのホテルにチェックインし,休憩した後,薄野に移動する。同僚に教えてもらった飲み屋でししゃもなどを肴に呑んだ後,南7西4のスナックにボトルが入っているとも聞いていたので探してみるが店は結局見つからず。

体が冷えたので,通りがかりにたまたま空いていた味噌ラーメンの「欅(けやき)」に入る。ふつうの味噌ラーメン(850円)を食べてみるが,野菜の食感は悪いし,その値段を出すだけの価値があるとは思えなかった。有名らしいが薄野の観光客相手の店なのかな。ともあれ,ホテルに戻り,コンビニで買ったビールを飲んで早々と寝る。